Apple、自社開発のデータモデム「C1X」をiPhoneに搭載:通信速度が2倍に、消費電力は30%削減
Appleは今春発表したC1モデムチップの改良版「C1X」を発表しました。C1Xは前世代の2倍の通信速度を実現し、現行のiPhone 16 Proに使用されているモデムよりも高速です。さらに、エネルギー効率も30%向上しています。これにより、大容量ファイルのダウンロードや高解像度動画のストリーミング、ビデオ通話などで、よりスムーズかつ高速な接続体験が可能となり、電力消費も抑えられます。
これは、モバイルネットワークを長時間利用するユーザーにとって、使用効率の向上だけでなく、バッテリー持続時間の延長にもつながります。特に外出先や旅行中などで、その利便性は一層際立ちます。
Apple、自社開発のワイヤレスチップ「N1」を初めてiPhoneに搭載:Wi-Fi 7・Bluetooth・Threadを統合
Appleは同時に、新型ワイヤレスチップ「N1」も発表しました。これはAppleが独自に開発した無線チップを初めてiPhoneに搭載したもので、Wi-Fi 7、Bluetooth、Threadプロトコルを1つに統合しています。従来、この種のチップはApple WatchやAirPodsなどのウェアラブルデバイスにのみ使われていました。
Wi-Fi 7の導入は、高速な無線通信と低遅延を意味するだけでなく、将来的なスマートホームやデバイス連携の基盤を築くものです。また、Threadプロトコルのサポートにより、iPhoneのスマートホームにおける役割が強化され、Matter規格に対応する照明器具、コンセント、スマートロックなどのデバイスとより安定して接続できます。
これらの動きは、Appleが自社製チップによるエコシステムを着実に構築しており、Qualcommなどの外部サプライヤーへの依存を減らし、ハードウェアとソフトウェアの統合による優位性をさらに強化していることを示しています。