
多くのユーザーが AirPods Pro を使用していると突然音が小さくなったり、逆に大きくなったりする と報告しています。まるで耳がおかしくなったかのように感じてしまう人も少なくありません。
しかし、実はこれは故障ではなく、Apple が「スマート音量調整」のために搭載した会話感知とパーソナライズされた音量という2つの機能が原因です。しかも両方とも初期設定でオンになっています。最近同じような症状に悩まされている人は、これらの機能をオフにすることを検討してみるとよいでしょう。
会話感知機能:話し始めると音楽が自動的に小さくなる

この機能の本来の目的は便利で、AirPods Pro で音楽を聴いている時、誰かと急に会話する状況になると、イヤホンがあなたの発話を検知して、自動的に音量を下げ、相手の声を聞き取りやすくしてくれるというものです。
しかし、独り言を言った時 や 歌った時、あるいは咳をしただけでもシステムが誤認識してしまい、突然音量が小さくなることがあります。そのため仕組みを知らない人は「壊れた?」と思ってしまうこともあります。
もしオフにしたい場合は、iPhone の「AirPods Pro」設定ページに入り、「会話感知」をオフにすれば OK です。
パーソナライズされた音量:環境ノイズを検出して自動で音量を調整

この機能は「適応型オーディオ(Adaptive Audio)」の一部で、あなたの普段のリスニング習慣、聴力、周囲の環境音に基づいて、音量を自動調整する仕組みです。
つまり AirPods Pro があなたの「聞き方」を学習しているわけですが、学習途中だったり、使用環境の変化が大きかったりすると、音量が突然大きくなったり小さくなったりすることがあります。
例えば、私がイヤホンをつけて自転車に乗っていると、風切り音が強い時に音量が大きくなり、信号待ちで静かになると元の音量に戻る、ということが明らかにわかります。
こういった調整が気に入らない場合も、同じく iPhone の「AirPods Pro」設定ページから「パーソナライズ音量」をオフにできます。
どの AirPods が「会話感知」と「パーソナライズされた音量」を搭載している?
この一見便利な 2 機能が使えるのは、現在以下のモデルのみです:
- AirPods Pro(第3世代)
- AirPods Pro(第2世代)
- AirPods 4(アクティブノイズキャンセリング搭載)
- AirPods 4(※パーソナライズ音量のみ対応)
便利だが、すべての人に向いているとは限らない
AirPods Pro のこれらのスマート機能は、ユーザー体験を向上させるために設計されていますが、人によっては逆にストレスや不便さを感じてしまう場合があります。特に会話感知は、AirPods をつけて歌うのが好きな人にとっては大きな妨げになります。歌い始めるだけで音楽が小さくなってしまうからです。
もしあなたが自分で音量を調整したいタイプで、システムに任せたくない場合は、これら2つの設定をオフにして、AirPods Pro の「音量が急に変わる問題」が改善するか試してみるとよいでしょう。
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