ChatGPT Atlas が登場!単に会話するだけでなく、あなたの代わりに動いてくれる。
昨日自分が調べた靴を覚えていたり、面接資料を自動で探してくれたり──そんなブラウザが、現在は macOS のみで先行体験可能です。
もし過去に ChatGPT を使って翻訳したり資料を整理したり、報告書を書いたりしたことがあるなら、この Atlas はさらに手軽さを提供してくれます。
この AI ブラウザの最大の特徴は、ChatGPT を「ブラウザに深く統合」し、ネット閲覧時のデジタルアシスタントとして機能させた点にあります。つまり、ただ質問に答えるだけでなく、過去に調べたことを覚えておいて、さらに「実際にやってくれる」こともあるのです。
OpenAI は「Atlas は単なるツールではなく、あなたのデジタル生活を動かすオペレーティングシステムだ」と表現しています。野心的な印象を受けますね。
画面は一般的なブラウザと似ていますが、右側に ChatGPT のチャット欄が常設されています。記事を読んだり資料を探したり、報告書を書いたりしている途中に、別タブへ移動せず「どう整理すればいい?」とか「この内容を補足して」といった質問ができます。
「先週見たあの求人を整理して、産業トレンドレポートにして」などと頼めば、実際にそのページを Atlas が覚えていて、別タブの内容やチャットした内容と統合して整理してくれます。
たくさんタブを開いて「分頁海(タブの海)」に溺れてしまうような時にも、ChatGPT に尋ねれば目的のタブを探さずとも上手くリカバリーできます。
もちろん、これはブラウザの検索履歴と ChatGPT の「記憶」機能が統合された結果です。記憶機能は設定からオン/オフ可能です。
側面のサイドバーには「チャットを切り替える」機能があり、過去に ChatGPT とやり取りした会話をそのままたどることができます。これにより、異なるトピックのチャットを素早く切り替えて活用できるようになっています。
最もユニークな機能の一つが「エージェントモード(Agent Mode)」。
簡単に言うと、質問に答えるだけでなく、実際に“やってくれる”のです:
この機能は現在、ChatGPT Plus/Pro/Businessユーザーに限定で提供されています。
Atlas は Google Chrome と同じ Chromium ベースで開発されており、Chrome にインストールしていた拡張機能の多くを Atlas でも使用できます。もちろん一部機能には互換性の制限があります(例:iCloud のパスワード拡張機能など)。切り替えコストは低めです。
Atlas はまだ初期体験版とも言える段階で、全ての機能が揃っているわけではありません。例えば「ファイルのダウンロード」「ページ全体翻訳」「広告ブロック」「右クリックで Google 検索」などが未対応の機能です。Chrome に慣れたユーザーには少し物足りないかもしれません。
OpenAI は、多くの時間を安全性テストに費やしたと強調しています。AI が「キーボードやマウスを操作できる」機能を持つため、悪意あるウェブページに使われるとアカウントの危険性にも繋がりえます。ユーザーは、どの情報を AI エージェントに許可するかを注意しながら使うべきです。
現在、ChatGPT Atlas は macOS のユーザー限定でダウンロード・インストール可能です。Windows やスマートフォン(iOS/Android)版は近日公開予定です。
主な手順は以下の通り:
Atlas の登場により、ブラウザの世界が本格的な AI 化競争に突入したと言えます。Chrome の世界シェアが 70%以上ある中、OpenAI がこの領域へ切り込むのは注目すべき動きです。
ただし、現時点では Mac 限定かつ一部機能も未成熟なため、「すぐに Chrome を完全に置き換える」というわけではありません。ですが、「検索→閲覧→作業」の流れを大きく変えうるポテンシャルを持っています。
資料検索、情報整理、レポート作成、ウェブでの作業を頻繁に行う人にとって、ChatGPT Atlas は非常に魅力的です。
ただし、現状は「早期体験版」であり、一般的なブラウザとしての完成度や互換性には注意が必要です。
もしあなたが…
…という条件に当てはまるなら、この機会に Atlas を試してみる価値は十分あります。
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