Apple は 3 月 6 日、iOS 17.4 を正式にリリースしました。主に欧州連合（EU）向けに第三者アプリストアや、第三者支払いなどのオープン性機能を提供し、盗難被害に遭ったデバイスの保護機能に細かな調整が加えられました。ここでは、iOS 17.4 に追加された新機能や特徴を見ていきましょう。
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Apple は iOS 17.4 で、EU の要求に応える形で第三者アプリストアの利用を開放しました。これは、Apple の App Store 以外にも、他の事業者が iPhone 上で App Store のようなアプリマーケットを提供できるようになることを意味します。
開発者が iPhone 上でアプリを公開する場合、第三者アプリストアを通じて多くの Apple への支払いを省略でき、受ける規制も少なくなります。もちろん、これは Apple の審査チームが介入しないことを意味し、セキュリティに関しては疑問が残ります。
なお、この第三者アプリストアの利用は EU 地域でのみ開放され、他の地域では従来通りの運用が続けられます。
iOS 17.4 では、アプリ内購入に第三者支払いを使用できるようになりました。従来は App Store を通じてのみサブスクリプションや支払いが可能でしたが、例えばあるゲームでの課金を LINE Pay のような第三者支払いで直接処理できるようになります。
これも同様に EU 地域でのみ利用可能です。
EU の「デジタル市場法」に基づき、iOS 17.4 では第三者支払い業者が上記の支払い機能を実行する際に、iPhone 内蔵の NFC 機能を使用して支払いを行うことが可能になりました。これは Apple Wallet を介さずに行われます。
iOS 17.4 では、iPhone 15 シリーズのユーザーはバッテリーの健康状態機能内でバッテリー充電サイクル数を直接確認できます。
Apple は iPhone 15 のユーザー向けに、バッテリー充電サイクルの基準を 500 回から 1000 回に引き上げました。これは、iPhone 15 シリーズのバッテリー充電サイクル数が約 1000 回に達し、バッテリーの健康度が 80% 以下になって交換が必要になることを意味します。
iOS 17.4では、バッテリーの健康度を以前のパーセンテージ表示から、「正常」、「サービスが必要」、「不明」の3つの状態で表示するように変更しました。
👆iOS 17.4 以前の画面
👆iOS 17.4 バージョンの画面
iOS 17.4では、キノコ、不死鳥、ライム、切れた鎖、首を振っている顔などの6つの新しい絵文字が追加され、18の人物と表情の選択肢も同時に調整されました。
iOS 17.4 にアップデート後、Siri が受信したメッセージのプロンプトをスペイン語、フランス語、ドイツ語、中国語など特定の言語に変更できるようになります。
iOS 17.4にアップデート後、Podcast を聞いている時に左下の字幕アイコンをタップすると文字起こし機能を開き、動画内の音声をテキストに変換して、Podcast の内容を直接読むことができます。さらに、キーワードで検索も可能です。
現在、一部の Podcast でのみサポートされており、サポートされている言語は英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語の4言語に限られます。
iOS 17.4 にアップグレード後、Podcast および Apple Music の「今すぐ聴く」機能は「ホーム」に名前が変更されます。
iOS 17.4 では、Siri や Shazam で曲を認識した後、Apple Music で再生するだけでなく、「追加先」機能を選択することで、音楽を直接 Apple Music のプレイリストに追加できます。
iOS 17.4 では、Safari の検索フィールドの幅が、iOS 17.3 よりもわずかに広がりました。
iOS 17.4 の「盗難デバイスの保護」には、「安全遅延」という新たな設定が追加されました。これにより、ユーザーは自身が見慣れない場所で iPhone のプライバシー関連の機能を操作する際に、1 時間の遅延を設定するか、またはいかなる時もこの種のプライバシー機能を操作する際に 1 時間の安全遅延を適用するかを選択できます。
iOS 17.4 にアップデートすると、家族や友人が自宅を訪れた際、あなたの許可を得て、あなたのスマートフォンに表示されるQRコードをスキャンすることで、HomePod や Apple TV で音楽を再生できるようになり、より便利になりました。
iOS 17.4 にアップデートすると、バックグラウンドでストップウォッチ機能を使用している場合、ダイナミックアイランドや iPhone のロック画面のインスタントアクティビティ機能で、タイマーの時間を同時に表示できるようになります。
iOS 17.4 にアップデート後、Apple Store で「購入履歴」にアクセスすると、書籍、テレビ番組と映画、音楽、サブスクリプション、アプリの購入履歴が表示され、App Store 内の購入に限らなくなります。
iOS 17.4 では、時計アプリに新しいデジタル時計のウィジェットスタイルが追加されました。
iOS 17.4 へのアップデート後、iMessage は Apple が新たに導入した PQ3 量子暗号技術を徐々に使用するようになります。ユーザーは手動で有効にする必要はなく、自動的にサポートされます。
PQ3 量子暗号技術の主な目的は、iMessage のメッセージが盗聴された場合、ハッカーが量子コンピューターやスーパーコンピューターを使用して暗号化されたメッセージを解読するのを防ぐことです。Apple は、今年の終わりまでに PQ3 量子暗号プロトコルを iOS 17.4、iPadOS 17.4、macOS 14.4、watchOS 14.4 でのメッセージの送受信に完全に適用すると発表しています。
iOS 17.4では、ユーザーはアプリを通じてクラウドゲームを実行できるようになり、ブラウザーを開いてストリーミングプラットフォームを起動する必要がなくなります。
例えば、Xbox Cloud Gaming や NVIDIA GeForce NOW のようなインターネット経由のクラウドゲームストリーミングサービスは、将来的には独立したアプリとして提供され、使用がより柔軟で便利になります。
iOS 17.4 には、CarPlay に関連する8つの新機能が追加されました。これには以下のものが含まれます：
車をオフにした後、新世代の CarPlay では、新しい Goodbye シャットダウンアニメーションが表示されます。
これらは iOS 17.4 で導入された 19 の重要な新機能です。また、多くのバグ修正も含まれていますが、ここでは詳細は述べません。iOS 17.4 のアップデートを検討中の方は、《iOS 17.4 リリース：異常な問題、不具合、クラッシュのまとめ》の記事を参考にしてください。
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