学生向け低価格 MacBook、発売時期が 2026 年に延期

学生向け低価格 MacBook、発売時期が 2026 年に延期

かねてより、Apple が 2025 年末に初の低価格版 MacBook を発売する可能性が報じられていたが、最新情報によると、実際の発売時期は 2026 年前半にずれ込む見通しとなっている。この新モデルは主に学生や一般的な文書作業を行うユーザーをターゲットとしており、販売価格は 599〜699 ドルからになると予想されている。これが実現すれば、史上最も手頃な価格の Mac ノートになる可能性がある。

当初は年末発売予定だったが、スケジュールが延期に

今年中頃には、アナリストの郭明錤氏が「Apple は 13 インチの低価格版 MacBook を開発中であり、Chromebook 市場に対抗する戦略製品となる」と指摘していた。組み立ては当初 2025 年末に開始される予定だったという。
しかし、Apple の最高財務責任者(CFO)は最新の決算説明会で「2025 年内には新しい Mac 製品の発表はない」と発言しており、低価格版 MacBook の登場時期もそれに伴って延期されることが示唆された。

さらに、Bloomberg(ブルームバーグ)の最新報道でもこの見方が裏付けられており、当該モデルは 2026 年前半に登場する見込みだという。この低価格版は既存製品の代替ではなく、今後登場予定の M5 搭載 MacBook Air および Pro と並行して販売され、より価格競争力のある補完的なラインアップとなる見通しだ。また、一部地域で販売が続いている M1 MacBook Air(599ドル)を置き換え、macOS エコシステムへのエントリーモデルとしての役割を担う可能性もある。

A シリーズチップ搭載で軽量化、日常使用に十分な性能

この入門向け MacBook には、iPhone と同じ系統の A18 Pro または A19 Pro チップが採用されるとの噂がある。現行 Mac に多く搭載されている M シリーズではなく A シリーズを採用することで、コストを抑える狙いだ。

性能面では M シリーズに一歩劣るものの、A19 Pro のテスト結果によると、シングルコア性能は M4 に近く、マルチコアでは M2 相当、グラフィック性能も M4 に迫る水準とされている。日常的な文書作成、ウェブ閲覧、動画視聴といった軽い用途には十分な処理能力を持つと見られる。

さらに、A シリーズは省電力性能にも優れており、macOS の電源管理機能と組み合わせることで、これまでの MacBook よりも長いバッテリー駆動時間を実現できる可能性がある。もしくは、より薄型で軽量な筐体デザインを実現することも考えられる。

外観は MacBook Air の超薄型デザインを継承し、さらに軽量化されるとともに、シルバー・ブルー・ピンク・イエローなど複数のカラーバリエーションが用意されるとのことで、特に学生層に訴求しやすいデザインになるようだ。

「買いやすさ」と「使いやすさ」のバランスを狙うエントリーモデル

現在までに判明している情報から見ると、この低価格版 MacBook の立ち位置は非常に明確だ。
すなわち、「価格のハードルを下げる」「基本的なニーズを満たす」「Mac 未経験者を取り込む」という3つの目的を担うモデルとなる。

当初は 2025 年末の発表が期待されていたが、最新の動向からは2026年初頭の発売が現実的なラインとみられる。

macOS の世界に興味はあるが、できるだけコストを抑えたいユーザーにとって、この新しい MacBook は注目すべき選択肢となりそうだ。

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