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iPhone 17 Pro の“色あせ”問題:コズミックオレンジがローズゴールドに変色?

iPhone 17 Pro のアルミニウム合金製ボディについて、最近再び注目が集まっています。傷や衝撃に弱いといった点に加え、現在は一部のユーザーから「陽極酸化処理による着色が不安定で、長時間日光にさらすと色あせが起こる可能性がある」との指摘が上がっています。たとえば、「コズミックオレンジ」が「ローズゴールド」に変色するといった事例が報告されています。ただし、これが製品の不良なのか、またその原因についてはまだ明らかになっておらず、Apple からの公式なコメントも現時点では出されていません。

iPhone 17 Pro の「コズミックオレンジ」が「ローズゴールド」に?海外ユーザーの報告が話題に

iPhone 17 Pro の発売直後、Reddit にて“DakAttack316”というユーザーが「自分の iPhone 17 Pro が太陽光にさらされて退色した」と投稿しました。投稿には、アルミ部分の色が明らかに薄くなり、ガラス製の背面との色の違いが目立っている写真も添えられていました。

その後、彼はさらに現在の状態を公開し、退色がより進行しており、全体がメタリックなドラゴンフルーツ色、またはローズゴールド色に見えると報告しました。

この投稿には多くのコメントが寄せられ、一部のユーザーは「陽極酸化層が高温や紫外線に長時間さらされると、退色が起きる可能性はある」と指摘しました。また、「酸性やアルカリ性の洗剤に触れた後に日光を浴びるなど、複合的な外部要因が酸化層にダメージを与える可能性もある」との見解もありました。

一方で、「色の変化があまりにも均一すぎて、自然な退色とは思えない」として、意図的な処理や他の要因によるものではないかと疑う声もありました。

さらに注目を集めたのは、投稿者自身の発言に矛盾が見られる点です。最初の投稿では「自分は化学者で、化学薬品を使って iPhone 17 Pro の色を変えた」とコメントしていたのに対し、二回目の投稿では「薬品は使っていない。普段はマイクロファイバークロスで拭いているだけ」と主張を変えていました。また、画像の加工疑惑についても否定し、長年の iPhone ユーザーとして Apple 製品のメンテナンスには詳しいと述べています。

なお、最初の投稿はすでに削除されているため、真相は不明のままです。ただし、彼の iPhone 17 Pro が退色したこと自体は間違いないようです。

他にも iPhone 17 Pro の退色報告が存在

DakAttack316 氏以外にも、iPhone 17 Pro の退色を報告するユーザーが複数見受けられます。これらの事例では、色の変化が自然で均一ではないため、陽極酸化処理の品質に問題がある可能性が指摘されています。

アルミニウム陽極酸化処理における退色の原因とは

アルミニウム合金の陽極酸化処理による着色は、以下のようなさまざまな原因により退色が起こることがあります:

  • 紫外線照射:もっとも一般的な原因で、有機染料が紫外線のエネルギーにより化学構造を破壊され、色が薄れることがあります。

  • 高温環境:長時間高温にさらされると染料分子の劣化が早まり、紫外線がなくても退色が進むことがあります。また、熱によって封孔層の安定性が低下する可能性もあります。

  • 酸性雨や塩分:酸や塩分により封孔層が侵食されると、内部の染料が流出しやすくなり、変色につながります。

  • 強酸や強アルカリとの接触:中性付近のpHで安定している酸化層は、強い酸やアルカリにより破壊されることがあります。

  • 汗や皮脂:人体から分泌される汗は弱酸性で、長時間の接触により酸化層が徐々に侵食される可能性があります。

  • 繰り返しの摩擦や摩耗:物理的な摩擦により封孔層および酸化層が削られ、着色層が失われやすくなります。

もちろん、生産時の処理ミスが原因となる場合もありますが、Appleのような大手企業は製品開発時に信頼性試験(RELテスト)を行っており、製造ミスの可能性は比較的低いと考えられます。

Apple は現在もコメントなし。今後の対応は?

現在までに、Apple はこの退色問題について何の声明も出していません。そのため、これが個別の問題なのか、それとも製品全体に関わる不具合なのかは明らかになっておらず、今後の動向が注目されます。

ちなみに、元 Apple Genius Bar のスタッフによると、過去にアルミ製の MacBook で3回ほど「大規模な変色」の修理案件を受けた経験があるとのことです。その際も AppleCare の保証期間内であったため、通常通りの修理が行われたそうですが、本体ごとの交換ではなく、影響を受けた部品のみの交換で対応されたとのことです。

この元スタッフは、もし同様の問題が発生した場合は、できるだけ早く Apple Store やオンラインサポートを通じて報告し、保証記録を残すことを推奨しています。対応が遅れると「個別の不具合」として扱われる可能性が低くなり、本体全体ではなく外装部品の交換にとどまる可能性が高まると指摘しています。

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愛麗絲